仲光志賀子さん

(社会福祉法人自遊学舎理事長)

 

  高齢者の問題は、介護される・する側双方に女性が多いことから、女性が抱える大きな問題であるという認識を強く持っています。‘介護はこれまで嫁がしてきた’と、介護が女性に任されるとともに、評価されないことは大きな問題です。平均寿命の伸びは、介護が必要となる可能性と期間にも影響していることを認識していただきたい。

  多くの女性が夫の扶養という形です。自分のお金を持たない。「女三界に家なし」といわれる高齢者問題を、ぜひ、自分の問題として捉えていただければと思います。

  皆さんには、是非ホームヘルパーの資格を取ってほしいと思います。介護し上手、され上手になれば、双方が心豊かになれます。そして是非、ボランティア活動をやりましょう。友達ができるし、福祉サービスや制度を理解し、自分はこうすればよいと学ぶ場になります。その第1歩として、学んだこと、考えたことを伝える情報ボランティアをやってみてはいかがでしょうか。

  自分らしく生きるために、ご自宅を皆さんに提供して、ともに生きることを実現していかれることを提案します。誰かが建てた老人ホームでお世話になるのではなく、ともに生きる地域を作っていこうではありませんか。

  日頃から誰かに自分の人生を依存してしまうのではなく、「私はこう生きたい。こうありたい。」と発信し、高齢者になっても自分らしく生きることを求めていけば、制度、政治を動かすことにもつながります。